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健康センター所長より「夏に多い食中毒について」

  • schedule2018/06/20

梅雨から9月位までは高温多湿な状態で、細菌が原因となる食中毒が多く発生しやすい時期となります。

●食中毒の主な原因菌

カンピロバクター 細菌性食中毒で最も多く、生肉や加熱不足の鶏肉などが原因。
少ない菌で感染力が強い。
サルモネラ菌 飲食物に付着している細菌が原因。
主に生肉や加熱不足の鶏肉、卵などから感染する。
黄色ブドウ球菌 人の皮膚などにいる菌で手から感染する。
不十分な手洗いや傷口がある場合、特に注意!手で握ったおにぎりに多い。
腸炎ビブリオ いか、たこ、あじなど魚介類を生で食べた場合に発生する。
腸管出血性大腸菌
(O-157など)
汚染された食品や飲料水、生肉などから感染。
O-157は感染力は強く重症化しやすい。

●細菌の潜伏期間と症状

カンピロバクター 1~7日。発熱、倦怠感、頭痛、吐き気、腹痛、下痢、血便など
サルモネラ菌 6~72時間。下痢、吐き気、おう吐、腹痛、39℃以上の発熱など
黄色ブドウ球菌 1~3時間。頭痛、だ液分泌増加、吐き気、おう吐、腹痛、下痢など
腸炎ビブリオ 8~24時間。腹痛、下痢、おう吐、吐き気、倦怠感、頭痛、発熱など
腸管出血性大腸菌
(O-157など)
3~8時間。下痢(粘液水溶性便)、発熱、頭痛、腹痛など

●どんな症状も自己判断をせずに、早めに医療機関を受診しましょう!
・軽い下痢のみの場合、スポーツドリンクを少しずつ飲むと脱水症を予防することができます。
・下痢を止める薬剤の服用は、細菌を増殖させるのでやめましょう。
・下痢や腹痛がひどくなる時、意識がおかしい時、血便が出る時などは、急いで受診するか救急車を呼びましょう。
・特に高齢者や子供は抵抗力が弱く脱水症を起こしやすいため、一気に重症化することもあるので注意しましょう。

●食中毒予防の三原則
1)食中毒菌を「つけない」 :手・食材・調理器具をよく洗いましょう!
2)食中毒菌を「増やさない」:食材の温度管理に注意しましょう!
3)食中毒菌を「やっつける」:細菌のほとんどは熱に弱いので、十分に加熱しましょう!

過去に報道された病原性大腸菌O-157など、一部に出血を伴い下痢を来す食中毒があります。
これらの疾患は、腎不全や意識障害を併発する場合があり、死亡例も報告されております。
特に、報道機関等で発生が報道された際は、食中毒対策を厳重に実施してください。

健康センター所長 野﨑 洋文

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